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名入れボールペンの軸色と文字色の選定その@

万年筆の名入れの思い出

名入れボールペンのシュミレーター

名入れボールペンの色の選択

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名入れボールペンを英訳すると???

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名入れボールペンの軸色と文字色の選定そのA

【初めに】
名入れボールペンを選定・名入れされる場合、ボールペンの本体色と名入れする文字色は、重要な要素です。
以前のこの記事は、Angela Wrightさんが書いたThe Beginners Guide to Colour Psychologyという著作を元に作成されたウェブサイトから各色に対し人間がどのような感情を抱くのかを書きました。Angela Wrightさんの研究結果は、非常に印象的でかつ的を得ていると考えざるを得ません。

【各色の心理学的特性】

しかし、やはり、一つの研究結果に依存することは危険ですので、今回は他のウェブサイトの例を紹介しましょう

Julie Neidlingerという方が書かれた
Color Psychology In Marketing: The Complete Guide
の内容から、以前のこの記事と同じ画像を使って、一覧にしました

驚くのは、
Color Psychology In Marketing: The Complete Guide

Psychological Properties Of Colours
で色によって呼び起こされるとする感情パターンが相当異なる点です。

後者は、Angela Wrightさんが書いた著作に依拠していますので、(英米人の場合)きちんとした心理学的根拠があるようですが、前者は、Color Associationsというページの調査結果を利用しているようです。

特に決定的に異なるのは、灰色(グレイ)です。全く異なります。
プラス面の
心理学的特性
マイナス面の
心理学的特性
平穏
安全


冷たい
恐れ
黄色 明るい
不安定
新鮮
嫉み
高貴
不可思議
オレンジ
勇気
無知
ピンク 健康


弱弱しい
グレイ 魅力的
優柔不断
エレガント
高品質



怒り

結論的には、Julie Neidlingerさんのウェブサイトによれば

白軸の名入れボールペンの場合、グリップ色・文字色を選ばれる場合には

青が一番無難な色ということになります。

以下、Julie Neidlingerさんのウェブサイトから引用します

色と印象 左欄の印象を連想・抱かせる色
Trust
信用
Most chose the color blue (34%), followed by white (21%) and green (11%)
Security
安全
Blue came out on top (28%), followed by black (16%) and green (12%)
Speed
スピード
Red was overwhelmingly the favorite (76%)
Cheapness
安価
(ご注意)
Orange came first (26%), followed by yellow (22%) and brown (13%)
High Quality
高品質
Black was the clear winner (43%), then blue (20%)
High Tech
ハイテク
This was almost evenly split, with black the top choice (26%) and blue and gray second (both 23%)
Reliability
信頼
Blue was the top choice (43%), followed by black (24%)
Courage
勇気勇敢
Most chose purple (29%), then red (28%), and finally blue (22%)
Fear/Terror
恐れ
Red came in first (41%) followed by black (38%)
Fun
愉快
Orange was the top choice (28%), followed closely by yellow (26%) and then purple (17%)
(ご注意)
英語で、「品質の割には、安い」というニュアンスの場合には、inexpensiveという表現が一般なはずです。
ここでいうCheapnessは、そのようなニュアンスがなく、文字通り「単に安い」あるいは「安物」というニュアンスもありますので、必ずしも、いい意味ではありませんので、ご注意ください。

実は、この記事は、【お急ぎ 名入れボールペン 】=株式会社プログレ様の ウェブサイト制作を行わさせて頂いている者が書きました。 また、この記事の内容について、【お急ぎ 名入れボールペン 】様が何らの責任を負うものではありません。

だから言えることですが、青をウェブページの基調色にすると、確かにお客様から、
「ページが、なんだか暗い印象を受ける」等々のお話が出ることがほとんどないのです。

そして、名入れボールペンのラバーグリップ色・名入れの文字色についても多分同じことが言えるでしょう。

下のような白軸の名入れボールペンでは、迷われたら、青が一番無難なのではないでしょうか?????
(画像クリックで、アイテムページに移動します)


しかし、
英米人と日本人では、各色から受ける印象が異なるはずだ!


そう思われる方が大部分でしょう!

そこで、島根大学の島根大学教育学部紀要(人文。社会科学)第28巻35頁〜50頁

色彩と感情について (3)(執筆者:稲浪正充*G栗山智子**G安部美恵子**)

の内容を引用しておきます。

調査は、
「島根大学の学生100人(男子50人,女子50人)を対象 に,白,赤,黄,緑,青,紫,桃色,茶,橙,黄緑,灰色,黒の12色について,次のマイナスとプラスに対立する10種類のことばの5段階評定を依頼」した結果です。

上のボールペンのグリップ色に対応する結果の一部を引用します。太字の部分は、私が入れました。



(イ)赤  明確であるのは,熱い,明るい,美しい,嬉しい,強い,騒がしいの6項目である。これらのことばは殆どの 人のもつ赤のイメージといえる。そして,やや重いよう である。悪良については,どちらともいえない。遠近, 男女はどちらでもないと感じる人が多いが,やや近く, やや女らしいようである。  暗明と弱強がよく似通っていた。暗さ,弱さを赤とし てとらえるとき,とらえ方が同じであるといえる。

(ウ)  明確であるのは,熱い,明るい,軽い,美しい,嬉し い,騒がしいの6項目である。しかし,冷熱では,やや 熱いと感じる人が殆どであり,同じ熱いでも赤の熱さと は違いのあることが解る。第3段階の中間の回答の多かっ たのは,遠近,悪良,男女であった。それらは,どちら かといえば,近い,良い,女らしいとなった。また,弱 強については,全体にばらついていて,弱いとも強いと もいえない。  

(エ)  緑は安定した色であり,片寄らない色と考えていた。 結果は,やはり,どの項目も第3段階が多かった。冷熱 暗明,悲嬉がその典型的な形を示した、重軽,醜美,静 騒の3項目では,第3段階と答えた者は比較的少なく, 明確ではないが,重い,美しい,静かといえる。また, 遠近,弱強,悪良,男女の4項目では,第3段階が比較 的多く,遠い,強い,良い,男らしい傾向を示した。  

(オ)  はっきりと両端(第1段階か第5段階)を選ぷ者が少 なく,第2,第4段階を選ぷ者が多かった。それでも, 冷たい,美しい,悲しい,遠い,静か,良い,男らしい といえる。暗明,重軽,弱強の3項目については,いず れにも入らない中間の色となっている。  

(カ)紫  青に似て,第2,第4段階を選ぷ者が多い。それでも いえたのは,冷たい,暗い,重い,悲しいの4項目だっ た。第3段階を選ぷ者が多いながら,いえそうなのは遠 い,強い,悪いの3項目であった。醜美,静騒について は,全体的にばらついている。紫を醜いと感じる人と美 しいと感じる人が同数ぐらいいて,両面性があると考え られる。  静騒にっいても,美醜に似た結果となった。男女にっ いてはどちらともいえないようである

(ケ)橙  はっきりいえるのは,明るいである。第2,第4段階 と感じる者の多かったのは,熱い,軽い,美しい,嬉し い,騒がしいであった。第3段階が多かったのは,遠近, 弱強,悪良,男女の4項目であったが,それぞれ,近い, 強い,良い,女らしいといえよう。

(サ)灰色  明確に出たのは,冷たい,暗い,重い,悲しいという ことであった。次にいえそうであるのは,醜い,遠い, 弱い,静か,悪いであった。遠い,弱い,悪いにっいて は,「ややそうである」と感じている人が多い。男女の 項目は第3段階が多かった。続いて,やや男らしいとなっ たが,灰色を男女どちらでもないと感じている者が意外 に多かった。

項目が異なるため、この調査結果をどうみるのかは、むづかしいところですが、

英米人と日本人では、一部の色については、顕著な差がるいえるのでなないでしょうか?

具体的には、例えば

@以前のこの記事で、灰色は英米人の場合には、心理学的に中立という内容を紹介しましたが、島根大学の調査結果では、日本人の場合、むしろ緑が「心理学的に中立」のようです

A灰色は、日本人の場合には、心理学的に中立ではなく、マイナスイメージがかなり強い

B青については、日本人と英米人で、顕著な差は見られない。

等々です。

島根大学の調査結果に基づき、上の名入れボールペンのグリップ色・文字色を選ばれる場合、

@明るいイメージを与えたい場合→オレンジ色(橙色)
A色が与える心理的なイメージがない方がいい→緑
B美しいイメージを与えたい→青(同大学の調査で青がトップです。)

等々となります。

長々と書いてしまいましたが、名入れボールペンの軸色・名入れの文字色を選ばれる際に参考となる資料を紹介しました。それぞれリンクをつけておりますので、リンク先を参照ください。